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2007年5月20日 - 2007年5月26日

2007年5月23日 (水)

Hight-Tec products made in Asia

1990年代までは日本の工業製品はその技術水準の高さやデザインの良さによる品質の高さからJapan Qualityと言われ、世界から高い評価を勝ち得ていた。しかし、現在では製造技術の面では中国や韓国などに肩を並べられている。例えばデジカメは国際市場において日本の独占的な製品であるが、よくよく手に取って下の方に貼られているラベルを見ると、ほとんどのメーカーの製品には小さく"Made in China"とか"Assembled in Thailamd"などとかいてある。トップメーカーであるキャノンだけは"Made in Japan"を守り続けている。しかし、Made in Japanが他より高品質かというと、実際使ってみてそれほど差はないといえる。

デジカメやパソコンに代表されるような、いわゆる民生用ハイテク製品のほとんどは、アジアの国々で作られている。高度な知識やノウハウが必要な部品はいまだに日本で作られている場合が多く、デザインも日本で行われる場合がほとんどである。

中国その他のアジアの国々の製造技術は、日本から技術輸出されたものが多い。アジアの国々では優れた製造技術を低賃金で提供する「世界の工場」になりつつある。そしてブランドイメージをねらって "Made in Japan"を強調する企業も、実は国内での過酷な低賃金労働に依存しているのである。国内の低賃金労働は、いわゆる派遣労働者や体のよい日雇い労働ともいえるパートタイマーなどによって成り立っている。

クルマの世界でも、トヨタがGMを抜いて世界一の自動車メーカーになったが、一方でUSビッグスリーの中でもっともさえないクライスラーはダイムラーベンツとの提携をやめ、中国の企業との提携を模索している。クルマも昨今のCO2問題でハイブリッドエンジンやエタノールエンジンなどの新技術が要求されるようになってきたので、その先端技術的な部分やデザインはアメリカや日本、ドイツなどが行い、クルマの製造は中国などにやってもらうという体制を考えているようである。要は、労働量×労働時間が必要な工程は労働力が安い国で行い、高度な知識が必要で剰余価値率の高い知的労働は「先進資本主義国」で行うという考え方である。

ところが、その常識を崩す国が現われた。インドである。

インドでは、もともとあった数学的素養のある人々をコンピュータサイエンスの担い手として教育し、いま、コンピュータ産業の世界でリーダシップを取りつつある。その他にも、TATAという企業はクルマの生産にも力を入れ、インドの国情にあったクルマのデザインや製造に力を入れている。実際、私はインド国内でTATAのロゴを付けたクルマが非常に多く走っているのを見た。TATAの小型車のデザインはなかなかなものである。またMITTALという総合企業は鉄鋼生産など基幹産業に力を入れ、いまや日本の鉄鋼トップメーカーである。新日鉄をも買収しそうな状況である。インドの大企業は高度な知的労働を要求される部分の育成にも多大な力を注いでいる。

こうしてみると、あのゆったりとした時間の流れでわれわれを癒してくれたケララの風景をもつつみこみ、一方でハイテク産業をも制する勢いを持ち始めたインドはおそるべき国かもしれないのである。

デリーのバザールでのアトラクション。コブラはニセモノ

デリーのバザールにて

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