« 地球を崩壊させながら進む「豊かな生活」への虚夢 | トップページ | 思考のリアリティーについて考える »

2009年6月14日 (日)

「景気底打ち」の意味するところ

mizzさん、いつもコメントありがとうございます。

 持続可能な社会やサステイナブル・デザインという話はかなり以前から論議されてきました。しかしほとんどは、資源再利用や「地球にやさしい」技術という技術レベルの話であって、経済界ではCO2排出権の売買などといういかにも資本主義的合理化の話が主流になっているようですね。

 もちろん地球環境保護の技術的な研究開発は重要ですし必須の問題だと思いますが、問題はその技術的研究成果をドライブしている経済界のメカニズムです。「あしたのエコでは間に合わない」などというキャンペーンをして、ひとびとの危機感を煽ってみても、われわれが個人としてできることなどたかがしれています。結局「エコ商品」を買わせるための宣伝という効果しかなく、その陰で排出権の売買を利用して着々と資本家が儲けていくという有様では決してサステイナブルな社会などやってこないでしょう。

 さて世の中、100年に一度の不況と言われながら、そろそろ景気の底打ち感が現れ始め、株価が上昇し、明るい兆しが見え始めたともっぱら取りざたされています。マスコミもその後押しをしています。

 これでもし「景気V字回復」したらどうなるのか?おそらくは、再び金融資本の支配のもとでの市場獲得と投資競争が再開され、やがて何年か先にはまたまたバブルとなりそれがはじけて、多くの労働者が路頭に迷う事態が来るのでしょう。もうたくさんです。株価が上昇してよろこぶのは投資家と株価に現れる企業評価を気にする資本家くらいなものです。しかしおおかたの労働者たちは、もうその宣伝をあまり信用していません。産業界やその代表選手の政治家たちが宣伝する「明るい未来」が「アカルイミライ」というパロディーでしかないことは誰もがうすうす気づいているのだと思います。

 一夜にして何兆円もの財産を「失うことができる人」がいる一方で、働きたくとも職に就けず、人生に希望を持つこともできず、アルバイトで日々の生活をつないでいる若者たちがたくさんいる(政治家達はそういう若者達を見て「やる気がない」と吐き捨てます)。また、収入の15パーセント以上も税金や健康保険料をさっ引かれ、病気になって医者に行っても、高額な検査料や治療費を取られて長年働いて貯めてきた貯金はますます減る、年金も年々少しずつ減っていく中でまるで暗黙の内に「早く死んでくれ」と言われているような高齢者たちがたくさんいる(そういう人たちから吸い上げた税金が金融資本のテコ入れなどに使われるのだ)。

 しかも不況の中で切り捨てられどん底におとされ「失うものは何もない」状態になっている人たちこそ、実は真の「価値創造者」なのである!自ら決して価値を生み出さない人たちが巨万の富を独り占めし、営々と働いて価値を創造している絶対多数の人々がすべてを失っていく。こんな世の中がそのまま「景気回復」してみたところで、何が良いのだ!

 こういうことを考えていると気が滅入るどころか、怒りがつのるばかりで、ますます血圧が上がりそうである。どうして労働者達はこんな状態に耐えているのだろう?耐えていいことと良くないことがあるはずだ。耐え続けることは永久に敗北を認めることではないのか?

 

|

« 地球を崩壊させながら進む「豊かな生活」への虚夢 | トップページ | 思考のリアリティーについて考える »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/210651/45333969

この記事へのトラックバック一覧です: 「景気底打ち」の意味するところ:

« 地球を崩壊させながら進む「豊かな生活」への虚夢 | トップページ | 思考のリアリティーについて考える »