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2009年5月31日 - 2009年6月6日

2009年6月 1日 (月)

GM「国有化」は社会主義的政策か?

  今日GMが民事再生法の申請を行った。これによりアメリカとカナダの政府が合わせて70%以上のGM株を保有しトップの人事権を取った。この事態を招いた経営トップは責任を取って辞任するだろうが、その後新生GMの復活に向けて政府はあまり経営には口出しをせずにGM再生の支援を行うのだそうだ。そしてうまく新生GMの経営が軌道に乗れば政府は支援から手を引く構えである。

 つまり多くの労働者から吸い上げた国税から多額の資金をGM再生のために用い、GMが多数の人員削減を行い(つまり労働者の首切り)「合理化」を行うことを尻押しするのである。これが何で「社会主義的」と言えるのか?経営者の失敗で会社が潰れたのに、労働者から搾取することで経営者のため込んだ私有財産は合法的に維持され、一生懸命働いてきた従業員(労働者)が大量に首を切られ職を失うのだ。

 会社が潰れると雇用も減少し、失業者が増える、だから会社の経営を建て直すことが第一に必要だ、という考え方がいまの社会常識である。しかし、この社会常識には、一つ大きな誤解がある。会社の経営を立て直すということは、資本家の手に会社を委ねることばかりではないはずだ。労働者が自ら経営を立て直すこともできるはずだ。政府は債権者達から株を買い取り、それを生産手段とともに労働者の共同管理のもとに置き、労働者自身が生産を運営することを支援することも出来るはずだ。単一の企業だけがそのような形を取っても資本主義的市場が存在する以上そう簡単には、労働者階級の社会的主導権が確立するわけには行かないだろうが、労働者の側に立った政府が一貫した政策を持って倒産した企業から生産の主導権を資本家から労働者側に移していくことで、社会は徐々に変われるかもしれない。そしてそれに沿った法や税制の改正を行い、国際的な協力体制を作っていくことができたなら、これこそ本当に社会主義化といえるだろう。もしアメリカがこのような方向に歩み出したなら、それこそ本当にWe can change. You can change.である。

 しかし歴史というのは、それほど生やさしくない。われわれにとっておそらく予想もしないような展開が待っているのだろう。

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