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2010年5月30日 - 2010年6月5日

2010年6月 3日 (木)

菅さんこの現実をみてください!

 とうとう、というべきか、やっとというべきか、鳩山さんが小沢さんと心中をした。「まあ、一生懸命やったんだろうが、これではだめだね」というのが多くの選挙民の声のようだ。さてその次に登場すると見られる管さん。いままでジッと陰の方でうごめいてきたが、いよいよ表舞台に出てくることになった。しばらくは、お手並み拝見することにしよう。

 少なくとも「生活者の立場」を強調するからには、現状を的確に把握して欲しい。例えば、わが不肖の息子も含めて、私の身近にいる若者たちは、毎日朝早くから夜遅くまで、10時間近くの労働を課せられ、安い賃金で懸命に働いている。知り合いのある若者などは、新婚早々なのに、新妻がパートで土日に働きに出ることになり、彼は毎日朝早くから夜遅くまで厳しい労働を課せられているので、一緒に食事をすることすらできない。あまりのつらさに上司に実情を申し出たところ、遠い勤務先の倉庫管理の仕事に回された。かれは本音はそんな会社を一刻もはやく辞めたいのだが、辞めれば再就職のあてはほとんどないのである。会社側はそのことをよく知っているから、めいっぱい労働時間を延長し、しかも残業手当なども付かないことが多いのである。一体、労働基準法はどこに行ってしまったのだろう?

 そしてわが息子も軽い精神的障害があったため、大学受験に耐えることができず、結局アルバイトとして時間賃金850円位で肉体労働を行いながら、放送大学の授業を受講している。しかし、徐々に仕事量が増えて、いまや毎日夜9時過ぎまで働かされて、クタクタになって家に帰ってくると、一人夕食のテーブルにつきながら、居眠りをしてしまい、ろくに食事も摂れなくなってしまうのである。とても放送大学のレポートを書く時間などない。これではどんどん状況が悪くなっていくことは目に見えている。

 これらは私の身近でおきているほんの些細な一例であるが、世の中にはもっともっと過酷な状況で喘いでいる人たちが沢山いる。その多くが、ほとんどあきらめと絶望の中で日々なんとか生き抜いているのである。景気が回復してきたなどというニュースが流れているが、一方で働き手を減らして、人件費を節約し、残った働き手に過重な労働を課すことで、着々と利益を回復している企業があり、他方で、人手が足りないのに職に就けない人たちが増加しているという状態が続いている。

 その一方で、リーマンショックに始まる世界的金融恐慌のあおりを受けて収益を減らしていた企業の中で、いち早く野村ホールディングスなどの金融資本企業の経営陣は、報酬を3倍以上のばし、一人あたり何と1億4千万円以上の報酬を得ているというのである!

 菅さん、金融資本家たちが右から左に動かして巨額の収益を上げている富はいったい誰が生み出したんでしょう?金融資本家ですか?まさかそうは言わないでしょう、あなたは少なくとも「生活者の立場」を強調する政治家ですからね。アメリカや中国ではもっと激しい格差があるんだぞ、日本はまだ良い方だ、なんて言わないでしょうね。あなたは日本の「生活者」つまり労働者階級の味方であるはずなのだから。

 次期首相候補の菅さん、よーく考えてくださいよ。こういう許し難い現実を変え、まっとうに働く人達がまっとうな生活ができる世の中にするのが政治家の仕事なんですから。

 世界に目を向ければ、リーマンショックの次はドバイショック、その次はギリシャで、次はポルトガルと世界中で金融資本主義経済の破綻が噴き出ている。もう資本主義社会は腐りきっているのです。その腐臭に充ちた経済体制を乗り越えてあたらしいポスト・資本主義社会を目指すためには、少なくともマルクスが生涯を掛けてその生命の火を燃やし尽くした強靱な思考力によって本質的な矛盾を明らかにされた、資本主義社会の基本的メカニズムとその本質的な矛盾をもう一度頭に入れて欲しい。マルクス主義ではない人であっても、今の社会ではマルクスの理論的成果は無視することはできないのだと思う。

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2010年5月30日 (日)

誰のための政府か?

 去年の秋、民主党政権が登場したときには、(大きくはないが)一定の期待はあったのだが、いまや、そのスローガンの欺瞞性が明白となり、期待はまったく裏切られた。新政権に一縷の期待を寄せていた多くの人々は失望と怒りを感じている。

 その最大の理由は、沖縄の普天間基地問題であるが、官僚主導型政府から政治主導型政府へと移行するというスローガンも大きく期待を裏切られた。沖縄の人々の立場に立って、基地を県外あるいは国外に移設するようアメリカと交渉するはずであったのが、なんとアメリカからの圧力で沖縄の人々を完全に裏切る方向に踏み切ったのである。要するに沖縄県民は民主党政権を生み出すための踏み台に過ぎなかったのだ。沖縄県民の立場を代表して政権に加わってきた社民党は迷わず政権を離脱すべきだろう。

 経済政策にしても、目先の経済効果ばかりアピールして、マスタープランなど何もないことを暴露してしまった。目先の効果などはすぐにボロが出てしまい、やがて収集がつかなくなることは明らかだ。これも政権を取るためにわれわれ選挙民を踏み台にしたとしか言えないやり方だ。

 そしてさらに今朝の新聞によれば、総務省がDPI(Deep Packet Inspection)を合法化する方向で検討しているという記事が出ている。いまアマゾンなどが行っているような、ある顧客が特定の業者のサイトで過去にどのような買い物をしたかを記録し、その顧客に、次に推薦する商品を自動的に上げてみせるシステムがあるが、そこで得られた顧客の個人情報が、 DPI解禁により、特定の業者の内部だけではなく、第三者的業者にも提供され、ユーザ情報提供事業として成立させようとする目的で行われるのである。総務省は法的な制約を与えて、その範囲内で許可することにより、個人情報の流出を防ぐと言っているが、これは逆にいえば個人情報を政府が管理する方向に通じると思われる。

 民主党政権は、これを黙認している(むしろ景気対策の一つとして推進しようとしていると思われる)わけで、そこが問題なのである。DPIは欧米では反対の声が強くいまのところ実現していないようであるが、日本はいち早くこれを認め、新しい事業を興そうとする流れを尻押ししているのだ。

 いまのアマゾンなどで行っている顧客情報の追跡管理でさえ、あまり気持ちの良くないものである。それを第三者的企業が握って、しかもそれを金儲けの手段にするなど顧客にとっては許し難いことである。われらのインターネットを彼らの搾取の手段にしてしまっては絶対にいけない。一体総務省は誰のための「お役所」なのか?

 この他、いちいち挙げればきりがないが、要するにいまの民主党政権は、一見、民(たみ)の声を重視するかのような顔をしながら、実は自民党政権と本質的は何ら代わらない、資本の側に立った政府なのであり、産業界が儲かって初めて労働者は生活が潤うのだ、という発想なのである。政権を握るために、「民」をだましてウソを言っていたことが見え見えである。

 産業界は潤ってきたにも関わらず、われわれの生活は少しも楽になっていない。「雇用なき景気回復」の真の原因がどこにあるのか?なぜわれわれは資本の側に自分たちのすべてを委ねなければ生きていけないのか?毎日われわれに必要なものを生みだし、われわれの生活を支えるために労働している人々がなぜ、苦しい生活を余儀なくされ、その裏側(表側?)で、必ずどこかに巨額の富(本当はわれわれが生み出した富のはずなのだが)が貯まって、それを奪い合っている「賢い」人々がうごめいているのか?なぜわれわれではなく彼らが経済の趨勢を握っているのか?なぜ彼らはわれわれのすべてを管理したがるのか?

 それらの事実に答えを求めようとしない政府など結局はわれわれの味方ではないということがヨーク分かったという思いである。

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