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2011年3月 2日 (水)

リビア革命の行方

 チュニジア、エジプトに続いて、カダフィの独裁政権に反対する民衆のデモが一斉に始まったリビアは、到底「祝祭革命」などではなく、これまでになく厳しい状態になっているようだ。カダフィ一族により私物化された軍(大半が高額のマネーで雇われた外人兵らしい)の重装備と猟銃や石つぶてで戦う民衆との戦力の差は歴然としている。これまでに多くの反政府側民衆の血が流されたようだ。しかし、彼らはその意気において決してカダフィに負けてはいないようだ。

 しかし、どうも水面下ではすでにアメリカ、中国、ロシアなどの国々が「正義の味方」風の顔をしながら、この機に乗じて、実質的な利害において自分たちの影響力を強めようと反政府側に働きかけているようだ。反政府側では暫定政府を作り、組織固めを行って、カダフィとの戦いを有利に持って行こうと努力しているようだ。彼らはアメリカなどからの支援は歓迎するが、それらの国々の革命後の影響力行使のことも考慮しているようにも見える。

 当面はカダフィ一族が独り占めしてきた石油利権をより多くのリビアの人々に還元できるような体制が目指されるのではないだろうか?地球の地下資源は、本来全人類の共有財産であるが、いまはそんなことは言っていられない。貧しさと厳しい言論統制のもとに置かれてきた多くのリビアの人々が、その状態から解放されることが最優先されるべきであろう。これをどこかの石油メジャーなどが利益獲得の手段にするかどうかは、今後の成り行きを見なければ分からない。

 それにしても数十年もの間、独裁政権が民衆への圧政を行っていることを知りながら、「テロへの防衛」と石油利権という利害を守るために、その独裁政権を擁護してきたアメリカや西欧の国々(そして日本政府も)はリビアをはじめそのほかの中東諸国の民衆に対して謝罪しその責任を取るべきである。これを見てもいまの大国の政府がいかに支配的階級の代表政府であるかがよく分かる。

 とりあえず、地球の裏側から、われわれはリビアの民衆にエールを送ることしかできない。

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