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2011年3月20日 (日)

原発事故を巡る状況の真実(その2)

 様々な情報をチェックして判断すると、3月20日夕方の状況では、とりあえず3号機への注水はうまく行って、使用済み核燃料プールの温度は100度以下に下がっているようである。そして1号機、2号機への外部からの送電もようやく送電線が接続され、稼働できるかどうか検討の段階に入った。

 しかし、相変わらず3号機の原子炉格納容器の圧力が増えており、風向きなどを考慮して放射性物質を含んだガスを外部に放出する必要が出てきそうである。

 あいにく明日の明け方からは北東の風に変わり、雨交じりの強風が原発から首都圏に向けて吹きそうである。この状態でガスを排気することはきわめて危険であると考えられる(おそらくそれは避けるであろうが)。

 いまのところ圧力容器のガスを排出することによる最小限の放射性物質の放出で当面の危機を防ごうとしているが、問題は1号機〜3号機の炉心への水の注入と循環がうまく行くかどうかにかかっているらしい。電源の確保と原子炉制御装置の稼働がそうスムースに行くとは思えないし、もしそれを行うための作業が強い放射能に晒されることになれば、困難になる。そうなればすべての作業は中止せざるを得なくなり、本当に炉心溶融と再臨界が3機の原発で起きることもあり得る。

 したがって、現在のところ、政府は、食品などへの放射性物質の付着問題を大きく取り上げているが、さらに、首都圏全域が放射性物質の拡散による危険な状態に陥った場合の対策を早急に検討すべきだと思われる。

 具体的には、首都圏全域が屋内待避をさせられるとして、その場合の、飲料水、食料、医療品などの供給をどうするのか、さらに一部で大規模な避難が必要な場合にその受け入れ先と輸送交通手段をどう確保するのか、といった問題である。

 TVなどでは番組が通常に戻りつつあり、一見、平常に戻って行きつつあるように見えるが、真実はきわめて危うい橋を渡っているとしか思えない。

 いろいろな意味で最悪のシナリオを覚悟しておいた方がよいかもしれない。

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