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2012年1月 4日 (水)

二つの「民主主義」(2)

(1)から続く。

 このような状況の中で、行き先を見つけ出せずに、低迷し、結局再び資本家代表国家の権力によって追い払われようとしているプロテスト運動はどこに向かおうとしているのだろうか?

 陰惨なテロリズムの時代は終わりつつある。人々はもうそれにはうんざりである。もうこれ以上多くの人々の血を流してはいけない。かといって「穏健な」プロテストはやがて踏みつぶされる。インターネットという新たな手段を得た人々は、それによって多くの同じ思いにある人々と繋がることができるようになったし、プロテストへの呼びかけにもあっという間に多くの人々が結集できるようになった。しかしやがて権力側はこのインターネットを支配コントロールすべく力を行使することになるだろう。いわく「暴走する一部の過激な人々や社会を害する情報から市民生活を護るため、云々」。ここで言われる「市民」とはいったい誰のことだろう?

 資本家的「民主主義」つまり支配階級側からのトップダウン「民主主義」に対抗する労働者階級を中心とした「草の根民主主義」が政治的な力を持つためには、まず草の根民主主義の強力な手段であるインターネット(これこそ資本主義社会自体が生み出した資本主義社会終焉へのツールである)を権力側の支配に委ねないようにすることが必要であろう。支配階級側は「市場の経済法則」や「社会秩序の維持」という言葉を持ち出して、それにもとづく「やむをえざる必要悪」として情報支配を強めることをしているので(マスコミなどはそれに従っている)、これに乗せられないようにしよう。

 要は、何が真実なのかを分からせるために必要なあらゆる情報は草の根に行き渡らせねばならないし、それに基づいて「草の根」側は、妙な流言飛語や「社会通念(これこそが支配階級のイデオロギーなのである)」に惑わされず的確な状況判断を行わなければならない。困難が多いかもしれないがすべてはそこから出発する。

 次に、的確な情勢判断に基づき、いま何を行うべきかをできるだけ速やかに意見収集し、これをとりまとめることができるようなシステムを確保すること。意見をとりまとめるには舵取り役の人が必要である。そこで出されるであろういくつかの行動目標に従って、それぞれの目的を実行するグループを構成し、そこからは実際に街にでて行動を起こすことになるだろう。

 行動目標はあくまで当面の目標であり、それは段階的に将来われわれがどのような社会を実現しようするのかを踏まえたステップの一つとして位置づけるべきであろう。そしてこのことに関するディスカッションと思想を深める場を別に設けなければならないだろう。これはインターネットを通じて行えば、国境を越えた壮大な規模のディスカッションになるだろう。そしてこのディスカッションの過程で、必ずやマルクスの考え方がわれわれに大きな力を与えてくれると思う。

 この世界規模のインターネット・ディスカッションの実現とそれをある方向にまとめることは至難の業かもしれないが、これこそ真のボトムアップ民主主義の実現への第一歩なのだと思う。

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