コメントにお応えして
「いまふたたび次世代社会を考える(6:「モノづくり立国」の崩壊)」と「いまふたたび次世代社会を考える(8:何のために生きるのか?)」にコメントを頂いたmizzさん、ありがとうございます。
前者に対するコメントではエルピーダ・メモリー倒産の経緯を詳しくお伝えいただきました。確かに日本を代表する電機メーカー3社が合同で投資して作った「日本最後のDRAM製造会社」にしてはあまりにお粗末な結末だったのでその背景にはいろいろ資本家側の思惑があったであろうとは思っておりました。
また後者のコメントではイタリアのプラート市に巨大なチャイナタウンを生み出し、そこで中国資本と中国人労働者による「純正メイドインイタリー」の衣服を作って販売しているという事実を知り、驚きました。おそらく中国資本がいま一番欲しいのは「ブランド力」であり、「メイドインチャイナ」では市場で安物としてしか扱われないので、イタリア製というブランドによって商品の付加価値を高め、ただでさえ長時間労働から莫大な剰余価値を搾取している上に、さらに市場で実際の価値よりはるかに高い価格で売りまくろうという魂胆でしょう。
私はこの両者のケースを知り、思うことは、世界中でいま、労働者階級の力があまりにも弱くなっているため、資本の側はまったくもって勝手なことができる状況になっているということです。
まったく悔しいじゃないですか!20世紀末の「社会主義圏」崩壊で、マルクスの思想が過去のものとなってしまったと考えている労働者がじつに多く、夢の持てない惨めな生活の中で一人一人が無力感を感じながらも、市民感覚のデモに集まるくらいで、それ以上のことができない。日本の労働者も中国の労働者も、つまらぬことでいがみ合っていてはいけない。国境を越えてみんなが団結して「労働者階級」としての力を資本に見せつけてやることができるようにしようじゃないか!
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コメント
野口さん、今晩は。
名前を入れるのを忘れていました。すみません。
本当に、悔しいと思います。私が就職した頃は、向坂逸郎氏も係わった三池闘争の真っ只中。不況が、朝鮮戦争で活気を取り戻し、続く高度成長。バブル景気、そして湾岸戦争後は、もうバブル崩壊。労働争議はいずれも惨敗。不当労働行為や解雇に対する裁判も、低調。裁判所も資本家寄りの和解案ばっかり。以後裁判そのものを起こすことが馬鹿らしくなる儀式調。どうにもみっともないというか、抗議権というか人権と云うか労働者としての権利が「無視されて当然」の状態に成りました。英国の工場査察官を招待しないと。
これほど舐められた時代はこれで最後にしたいものです。万国の労働者の団結しかありません。マルクスも嘆いていることでしょう。
野口さんの分析、確認、指針を読ませて貰って本当にそう思わずにはいられません。
投稿: mizz | 2012年3月 9日 (金) 22時09分