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2012年11月14日 (水)

シェールガスはアメリカをダメにする?

 石油に代わって有望な化石燃料エネルギーとして注目されているシェールガスの推定埋蔵量がアメリカがダントツに多いということで、近い将来アメリカが、アラブ産油国を抜いて世界一の「産油国」になるという予想が出されている。

 アメリカの産業界はまさに「ウハウハ」であろうが、多分そうは問屋が卸さないと私は思う。
 これはあくまでも私の予想でしかないが、いまのところ石油に比べてコスト高のシェールガスはまだ市場で伸びていないようだが、そのうちエネルギー資本の肝いりで掘削や精製の技術が進み、コストが下がってくるだろう。そうすれば当然アラブなどの産油国はエネルギー市場での競争に勝つために石油の値下げをするだろう。その結果しばらくは石油とシェールガスの激しいシェア争いが展開されるだろう。その結果どうなるか?
 多分、コスト安になった石油は採算をとるためにどんどん採掘され、埋蔵量は急速に減るだろう。そして従来の産油国の国際的な経済地位は落ちるだろう。一方でアメリカはシェールガス依存型経済になり、現在のような浪費経済が維持されれば、大気中のCO2量はどんどん増え、今度は地球環境悪化という状況と戦わねばならなくなるだろう。しかし同時に、アメリカでは再生可能エネルギーの開発はシェールガスの普及によって後手に回ることになるだろう。
 一方では、原発は大気汚染に強い「クリーン」エネルギーとされ、フランスのような原発依存国が増えるかも知れない。しかし、原発は長い目で見れば、その廃棄物の処理やリスクにたいする予防や対処に莫大なカネが掛かるので、シェールガスにコスト的に負けるだろう。
 その結果、結局は大気汚染の壁にぶつかったシェールガス使用は抑制されざるを得なくなり、原発はリスク・コストが大きすぎるのであまり増えなくなり、やはり再生可能エネルギーに行き着かざるを得なくなるだろう。
 そのときになって、アメリカは再生可能エネルギー社会への切り替えに遅れてしまい、経済的な破綻に陥る可能性が強い。そして浪費型資本主義経済はここで完全に破綻するだろう。
 エネルギー問題は、浪費型社会を基盤としたグローバル資本によるエネルギー市場での競争と世界的な規模での人類社会全体の危機とのせめぎ合いに突き当たらざるを得なくなることを見せつけることになるだろう。
 

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