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2012年12月23日 - 2012年12月29日

2012年12月27日 (木)

厳冬のアンシャン・レジーム到来

 安部政権が発足した。大臣連の顔ぶれを見て感じることは、勇ましいかけ声で「愛国」をぶちあげる「極右的思想(韓国KBSのニュースではそう言っていた)」の持ち主もかなり入っており、しかも財務・金融にあの漫画好きで漢字の苦手な麻生さんが入っている。さっそく景気浮揚のために必要な大型補正予算のために赤字国債を増発するとのこと。これじゃ元の木阿弥じゃないの?

 せっかく民主党政府に約束させた原発2030年廃止の目標も「産業界優先」というスタンスであっというまにひっくり返された。さぞかし「産業界」はほっとしていることだろう。
 そして何の人間哲学もない「教育改革」は、いまの教育を、ただいたずらに「国民の義務」「愛国心」そして「競争力」を高めるために改変しようとしている。こうしていまの労働者階級は、若い人格形成期に洗脳され、階級意識を持つことや、それに支えられた労働運動などは、産業界の足を引っ張る存在であって「国益」を損じることでしかない、という雰囲気を定着させられようとしているようだ。
 今朝の朝日新聞の耕論欄で、あの右翼の論客?だった小林よしのりが、ネット右翼を批判し、安部さんがネット右翼を頼りにしていることを指摘していたのが面白かった。そして精神科医の斉藤環氏は、安倍政権はヤンキー社会の反映で、ぐじゅぐじゅ考えてるより威勢良く「やってしまう」ことを喜ぶ思想なき連中の支持を集めたと指摘しているのも面白い。
 安部さんの記者会見は、例によって、ちっとも「思想」を感じさせない言葉で飾られていたが、キーワードは「国家」「国益」「国民」だ。だがそこでいう「国」の実体は何なのか?そこがもっとも重要であるはずなのに、安部さんのスピーチにはそれは決して出てこない。
 それもそのはず、安部さんのいう「国益」は、資本家にとっての益であり、「国民」の実体は財産をもつ人々のことであるのだから。そして「国民」からお荷物とされる大多数の無産貧困層は、生活保護費や社会福祉予算を削減されることで放り出されようとしている。インフレ政策で物価や株価が上がっても労働賃金は上がらないだろうから、消費税とのダブルパンチで生活は苦しくなる一方だ。
 豊かになれるのは社会を実際に必要な労働で支えている労働者階級や農民たちではなく、彼らから剰余価値を吸い上げ私有財産を築き上げている富裕層だけである。「景気」が良くなれば、貧困層は、新たに生みだされる富裕層の生活を豊かにするための仕事に雇用され、そこでの労働に奉仕させられるようになるだけの話だ。
 間違っても尖閣や竹島が戦争の端緒になってはいけない。戦争によって「国家」のために犠牲になるのは、いつも社会を支えている労働者や農民たちである。われわれは中国や韓国の労働者や農民たちに何の憎しみも恨みもない。むしろ彼らこそ、われわれの味方であり、「愛国」をぶち上げて、世界中の労働者階級が置かれている共通の矛盾を、国と国の争いに目を向けさせることでごまかそうとする各国の支配階級こそがわれわれの対決すべき共通の相手であることを忘れてはならないと思う。
 さて来年はどうやら大変な年になりそうだ。マヤの暦は生まれ変われるであろうか?
 

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