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2013年1月26日 (土)

社会崩壊の現実(その2)

 前回のブログ「社会崩壊の現実に無自覚な政治家たち」にmizzさんからコメントを頂いた。おっしゃる通りで、「早く死にたい」と言う人や「尊厳死」を望む人の大半は自分の介護や医療費を家族やその他の人々に対して負担や迷惑をかける事への遠慮や申し訳なさがあるからだ。mizzさんが「確かに社会的問題として議論する必要はあるが、さっさと死ではなく、長く楽しい終末医療介護が想定されてこその議論でなくてなんであろう」とおっしゃるのは全くその通りと言わざるを得ない。

 一方で、多くの高齢者や障害者が、製薬会社や医療機器メーカーの利益維持のために「薬漬け」や「治療機器づくめ」の生活にさせられ、そのため労働者階級は莫大な健康保険料や介護保険料を支払わされ、国家や自治体などがその資金を病院、製薬・医療機器企業に支払わねばならない莫大な費用に当て、代行支払いしていたが、これを支払いきれなくなってきたという現実がある。あとは保険料の増額か医者にかかる回数を減らしてもらうかしかなくなったのである。

 国家や自治体は社会が当然保障すべき医療福祉経費を資本家からではなく、実質的に労働者階級の賃金から支払わせてきたということの結果として、家族その他の人に迷惑が及ばないために「尊厳死」を望む人が増えてきたのであろう。まさにかつて東北地方の農民にあった「でんでらの」という高齢者終末期生活の現代版である。

 今朝のNHK TV 「深読み」でも生活保護費と最低賃金の関係が論じられていた。生活保護費とは、その社会で生きる人たちのいわば「最後のセーフティーネット」であるが、実はいまの最低労働賃金がそれを下回っているのである。だから働くよりも生活保護を受ける方が生き残れる可能性が高いのである。
 これに対して、政府や支配層の連中は、「働けるのに働く意欲がない人が生活保護を受ける人ことが多くなっているので、生活保護費の見直しをする」と称している。まさに逆の視点である。そうではなくて、まずは労働賃金がそれほどまでに安くなっていることを憂慮すべきなのだ。いくら「雇用の機会」を増やしても、そこに生まれる雇用での労働賃金が生活を維持するのに絶対的に足りないという現実を彼らは見ようとしない。
 資本と賃労働の矛盾的同一性を維持する(つまり資本主義社会が永続する)ための前提が、価値を生みだす労働者への労働賃金が労働者の最低限度の生活を維持させるために資本が労働者に前貸しする「可変資本部分」である以上、労働賃金が労働者の生活を維持できなくなった場合、その社会では労働力の再生産が不可能となり、まさに資本主義体制がもはや維持できなくなっていることを意味するのだ。
 政府や支配層はそれでもまだ、「日本の勤労者の賃金水準は高い」と考え、その何分の一かの賃金で労働者が生活している国(そういう国では生活必需品の大半が国内で生産されている)で作られ、国際市場で、国際的に流通する通貨でその商品が取引されるために生じる市場価格の差(生活費の差を無視した国際通貨による商品価格の設定が行われる)と競争させるために、わが国の労働者の最低賃金を低く抑えようというのだ!
 そして彼らは「インフレ率2%を目標」とし、貨幣の量を増やしてカネの流れを良くすることで、資本の回転率を高め、資本家たちの利益獲得を有利にしようというのだ。その上資本家的企業は「経済成長促進」のために減税される。
 しかし、それによって消費者物価は上昇し、労働賃金は上がらず、そこに消費税増税が労働者階級の生活苦に追い打ちをかけることになるだろう。
 「アベノミクス」で進軍ラッパが吹かれたインフレ政策で株価が値上がりし、円がドルに対して安くなっており、これを喜ぶ人々が多いようだが、喜ぶのは株でもうける投資家や自動車など輸出産業で稼ぎまくっている資本家たちであり、そういった資本家が経営する「優良企業」ですら「国際競争力をつけるために」労働賃金を上げることには否定的である。
 まして、食料を含む大半の生活資料を輸入している業者は、円安で利益が減少し、そこで働く労働者への賃金は引き下げられるだろうし、それらの業者が国内で販売する生活用品やガソリンなどはドンドン値上がりすることになるだろう。不安定で労働賃金の低い企業への不安定な雇用が一時的には増えたとしても労働者階級全体の生活は決して良くはならないだろう。
 それから先は、労働者の生活破綻とそれに対する社会保障額の増大、それに対して増税にも拘わらず税収は増えず、やがて日本国債の信用失墜で借金支払い不能となり「日本株式会社」は倒産するだろう。
 先の選挙で、安倍のパフォーマンスに踊らされ、自民・公明政権を選択した選挙民は、手痛い「見返り」を受けることになるだろう。さあ、どうする!!


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コメント

アルジェで、日揮が建設を請け負ったガスプラントにアルカイダグループが侵入し、そこに出張していた日本人他を人質にして立てこもり、これにアルジェ政府軍が強行突入して人質もろとも掃討した。欧米各国および日本はこれをテロと称す事実上の欧米日等資本への異議申し立てである。

さて、死亡した人の名前、経歴、年齢などが公開されてそのチーム構成等がどのようなものか明らかになった。一つは高齢、もしひとつは派遣、系列出向である。定年退職後の再雇用を強いられた、別の言い方をすれば受け入れざる得ない状況で海外出張している。チープレーバーそのものである。安く、使いやすい、経験者を再雇用して送り出す。多くの作業はBPの英文仕様書を作業に転換し、英文検査マニュアル通りに仕上がっているかを検査する仕事であろう。

実は私も検査会社にいた時に、日揮だか、石播だか、忘れたが、クエートのプラント建設に関する検査業務を受注しようとした会社命令で、応募に参加して試験を受けた。試験は英文仕様書の朗読であった。結果は合格で、どうでも合格なのだが、会社から派遣されることになった。それで直ぐに会社を辞めた。砂漠のサソリの匂いを嗅ぐことにはならなかった。

派遣会社は派遣費を受け取り、私の給料はなんら変わらないのだから、行く気にはならない。他に仕事がなければ泣く泣く行ったかも知れない。政府専用機に載せられなくてよかった。

資本らの雇用というのもこんなことばっかりだ。

投稿: mizz | 2013年1月26日 (土) 23時23分

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