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2013年7月19日 (金)

社会を崩壊させる「愛国心」

 安倍首相は、日本の教育における愛国心の育成に力を入れるそうであるが、そもそも愛国心とは何であろうか?新宿界隈で毎日のように韓国人の人たちに向けて口汚いヘイトスピーチやヘイトクライを繰り返している人たちや、中国や韓国での反日運動で、日本人経営の店舗を破壊したり、ただ日本人であるという理由だけで暴行を加えられたりしているのを見るにつけ、日本を含め各国での「愛国心」の高まりが、どのような方向に向かいどのような結果を生むかを考えてゾッとさせられるのは私だけであろうか?

 「愛国心」や「アイデンティティー」は、一方でさまざまな民族に共通の要素があるからこそ、その違いがアイデンティファイされるのであって、愛国心を口にする前にその共通性を確認するべきであろう。幻想共同体でしかない「国家」を諸個人が背負わされ、「国家」がもたらす戦争や侵略で個々の人間として何の恨みもない他民族の人たちを「敵国人」という理由だけで殺戮し傷つけ、同時にまた殺され傷つけられてきた歴史を顧みて、それが馬鹿げた「愛国心」のもたらした結果であることはもう何十年も前に肝に銘じたのではなかったか?
 「愛国者」の反語が「売国奴」であるなら、その両方に共通する無意味な「愛国心」がもたらしてきた歴史的事実をもう一度しっかりと確認し、「自虐史観」などとご都合主義的な解釈を振り回すのではなく、事実をしっかり踏まえたうえで、韓国や中国の人たちと交流することがわれわれに必要なことではないのか?
 そしてそのことはまた同時に韓国や中国の人たちの「愛国心」にもいえることである。小さな島の領有権を巡って、互いに「愛国心」を競い合っていくことに何の意味があるのか、よく考えてもらいたい。
 いま、日本のひとびとが経験している、生活の不安定化、雇用の喪失、労働の過酷化、そして社会保障の後退といった深刻な社会不安は、韓国や中国でも起こりつつある。われわれはそうした共通の問題の原因をいっしょに探り当て、馬鹿馬鹿しい「愛国心」などを捨て去り、互いに手を携え合って共存していく道を探さねばならないのではないか?
 安倍さん、そうじゃないんですか??

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