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2013年10月28日 (月)

静かに進行する国家によるイデオロギー支配

 どこかの週刊誌の見出しに「サラリーマンの給料にも消費税を」というのがあった。

正論である。サラリーマンは自分の労働力を雇用者である資本家に売って生活しているのだから、聖域なしの消費税なら、労働力の買い手であり「消費者」である資本家はサラリーマンに支払う給与にも消費税分を上乗せすべだ、というのは正しいと思う。

 こういう不条理に気付かされず、インフレ景気による「経済成長」なるものにまんまと乗せられてアベノミクスに踊らされているサラリーマン(つまり現代の労働者階級)たちは、いつのまにか資本家階級の論理(つまり支配階級のイデオロギー)に巻き込まれている。
 いま国会で進んでいる「特定秘密保護法案」や、あまり話題にならないNHK人事などにおいても、安倍「独裁政権」下で着々と情報管理とイデオロギー支配を進めつつある。
 戦前の治安維持法は、「国家非常時」での治安を維持するという看板で、反戦運動などに対して憲兵や密偵を使ってイデオロギー締め付けを行ってきた。反戦思想を公表すれば「あいつは赤だ」と世の中から危険視されるような雰囲気が社会全体に出来ていったのである。いまではこういうあからさまな形での締め付けはできないだろうが、労働者階級に気付かせず、しずかに社会的なイデオロギー締め付けが進むことになりそうだ。そしていつのまにか、われわれ自身がわれわれの立場や意見を抑制する雰囲気に持ち込まれそうだ。
 一方、日本の「宗主国」であるアメリカでもスノーデン氏の機密情報暴露によって、個人情報の監視の実態が問題になっている。オバマ大統領は仲良しだったドイツのメルケル首相から、きびしい電話をもらってタジタジしているようだが、安倍さんの個人情報はもうとっくにアメリカ大統領には「ツーカー」になっているせいか、それがあたりまえなのか何の問題もないらしい。
 日本の「特定秘密保護法案」でも第2のスノーデン氏がでないように、という安倍さんの思惑が感じられる。アメリカでは「テロ防止のため」という名目で機密情報保持と個人情報の監視が進み、日本では「国益をまもるため」と称して国家による情報管理が進められつつある。
 つまり、「民主主義国」がみずからの民主主義を抑圧するという矛盾が噴き出してきたといえる。
 一体誰のための民主主義なのか?だれが「民主主義」で護られ、だれが「民主主義」で抑圧されるのかが見えてきたではないか。政府のいう「国益」にしても、一見中立的立場であるはずの「国家」が実は、互いに競争し合いながらも自らの階級的地位を維持するために「国家」を支配機関として利用している階級と、「国益」のためと言われ、いくら国家が「成長」しても拡大する過酷労働や失業の中で生活を奪われ、自由な意見や思想をも抑圧され、不当な税金を払わされ、国家間での対立が進めば戦争に駆り出され、「お国をまもるため」と称して何の恨みもない相手国の労働者・農民と殺し合いをさせられる階級が存在することが見えてくるではないか。

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コメント

野口さん、今晩は。
賃金に消費税と言われても、実質商品を買う時に支払っているはずと思っていたが、そうではなくて、労働力を売る時に消費税を徴集しこれを国に渡す必要がないものとして保持することになれば、これはかなりの意味があるではないかときがつきました。

もう一つは秘特法で、日本の首相が抗議しないという秘密の暴露は笑えます。なぜこの法が必要なのかと云えば、当然ながら日本が世界の秘密を米国と協力して捕捉する戦略を日本部隊が担っている証でしょう。この秘密はまだ法により制限されていないので、私がなんら捕捉される心配はないはずですが、その時は、抗議してください。

投稿: mizz | 2013年10月28日 (月) 12時04分

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