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2013年2月24日 - 2013年3月2日

2013年2月28日 (木)

見えてきた「アベノミクス」の本質

「アベノミクス」とやらによって円安になり輸出中心の企業の株が上がり、「経済界」では期待感が高まっているようだが、一方で、円安のため石油はどんどん値上がりし、小麦価格が上昇してパンやうどんも値上がりしている。小売り業や食品関係の業種は苦しくなる一方だろう。

 経団連の思惑通りにことは進んでいるらしいが、春闘での賃上げに交渉には、「景気が良くなって賃金にまで反映されるには時間が掛かる」などという理由でまったく対応していない。これこそ彼らの本音である。労働者の賃上げなど実はどうでもいいのであって雇用の増大もおそらくほとんど期待できないだろう。いわゆる「国際競争力」を維持するために、生産の合理化(労働者を減らすこと)と生産拠点の低賃金国への転出は続くであろうし、せいぜい増えるとすれば、「人からコンクリートへ」と政府の政策が逆戻りしてゼネコン資本を潤わせることになった「震災復興事業」での下請け雇用くらいであろう。

 労働者階級は、生活費が高騰し、その上来年には確実に消費税が上がる。しかし収入はさっぱり増えないという状況に置かれている。若い人たちはまともな職に就けず、アルバイトや非正規雇用にたよるしかない。そして結婚して家庭をもつこともままならない。だから少子化がどんどん進む。高齢者はお金がかかる役立たずとして徐々に政府の重荷となっていく。
 「景気」がよくなるのは輸出企業や投資家だけであって、株に投資するほど資金をもっていない庶民は、苦しくなる一方である。だからお金のない庶民はますます貧乏になり、お金持ちはますますリッチになる。格差はどんどん拡がるのだ。
 大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略、という「3本の矢」で「日本再生」を図るというアベノミクスの中には初めから「労働者の生活向上」という文字はない。それにもかかわらず選挙で自民党に投票した労働者階級が多数だったということは、まったくもって残念である。
 そのツケはもうすぐ回ってくる。期待は失望に変わり、EUをはじめとした国際的な資本の動向もますます不安定になり、世界的不況がやってくるだろう。そしてそのときになって、国債を乱発してインフレ政策をとった政府の方針がいかに大きな間違いであったかが分かるのだろう。
 そのときどうするか、そろそろ考えておかねばならないだろう。
 

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