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2014年7月20日 - 2014年7月26日

2014年7月25日 (金)

平和記念資料館展示大幅見直しの背景

 さきほどのNHK TV ニュース9で、戦災や戦争当時のドキュメントを展示し、戦争の悲惨さを後世に伝えていくために設けられた平和記念資料館の展示がこのところ一斉に大幅見直しされているようだ。

 その傾向は、例えば年表で太平洋戦争の記述が大幅に削られたった数行の記述になったり、自国での戦災の被害を訴える資料は増やすが、日本軍が周辺諸国に侵略していった事実の記述や資料はなるべく少なくし、戦後の自衛隊の活躍などを示す展示を増やすということのようだ。
 これに対してNHKのインタビューした見学者は「シンプルになって分かりやすくなった」とか「少し寂しくなった」といった程度の反応しかなかった。
 しかも、こうした展示の大幅見直しは、一方での歴史教科書の内容の見直しと歩調をそろえているようだ。そしてその背景には、「自虐史観にもとづく展示や資料は減らすべきだ」という現政権からの強いプレッシャーがかかっていることは確かだろう。NHKもへたなことを喋ると安倍政権から送り込まれた経営委員からクレームがついたりするので、こうした報道にはいろいろ苦労しているようだ。
 こうして知らない間にジワジワと世論操作や言論統制が行われつつある。「永遠のゼロ」に感動したり「ニッポンよ自信を取り戻そう」などというかけ声に「そうだそうだ」と同調しているとやがてとんでもない方向に世の中が行ってしまうだろう。
 世の中全体がいやおうなく戦争に突入していったあの時代に、自分の生きる意味を戦争で死ぬことにしか見いだし得なかった当時の若者の心情は察するにあまりあるものだ。
 いまの政治家たちが「ニッポンを取り戻そう」などというとき、その「ニッポン」の看板のもとに個人的には何の恨みもない他国の人々を殺さねばならなかった悲惨、そしてそのために自分も命を捨てなければならなかった悲惨を彼らは決して追体験できないだろう。そうでなければまぎれもない歴史上の事実を「自虐史観」などと感じるわけがない。戦争体験のない若い世代の人たちが増えるにつれてこうした現政権のような考え方が世間で当然のように受け入れられていくことは恐ろしいことだ。特定秘密保護法や集団的自衛権問題なども考え合わせると、まったく恐ろしい事態である。

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