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2015年9月11日 (金)

「安倍」安保法制への反対理由を巡って

 自民党総裁選無投票で再選された安倍首相は、いよいよ安保法制改定案の成立を目指して突進する構えだ。この法案に対する反対運動も持続しており、がんばっているようだが、その反対理由の主なものが「説明不十分」にあるらしいのは気になる。

充分説明して国民を納得させればそれでいいのだろうか?それは違うと思う。それともう一つ、「憲法違反だから」という反対理由が多いが、これは確かに一つの大きな反対理由であろう。いまの憲法では集団自衛権を認めていないが、それで何とかやっていけるからだ。それなのに危険な集団自衛権を憲法解釈をねじ曲げてまで強引に法制化する意味はなく、それによってかえって外交的事態を悪くするだろう。
  外国との軍事同盟は、相手に戦争の口実を与え、互いに「自衛」の名目で行う戦争を泥沼の戦争に引きずり込むことになるからだ。しかも自衛の名の下で始める戦争であって、たとえ「相手」が先に仕掛けた戦争であっても、憎しみが憎しみを生み、結局は「国家」対「国家」の総力戦に発展する。そしてそれまで相手国の人々と親しくしていた人たちまでもが、「国民」の名の下に憎しみを限りなく増幅させ、互いに殺し合いに加わることになる。
要は「戦争」という状態を生み出してはいけないのだ。それは安倍政権の官僚が言うように「座して死を待つ」のでは決してなく、逆に相手に戦争の口実を与えないことになる。
 それでは安倍首相が憲法改定を押し進め、これが実現すれば現在の安保法制案が認められるのか? それは断じて違う。どう憲法を改定するかが問題であるが、集団自衛権を合憲化するような「改定」は同じ理由で決して許してならない。
 何度もこのブログで書いてきたが、われわれは中国の人たちや北朝鮮の人たちと直接憎しみ合う理由などまったくない。長い文化交流の歴史の中でわれわれは彼らから多くのことを学んできた。それを「危険な国の国民」とか「邪悪な国家の国民」と思わせ、互いに馬鹿げたナショナリズムを煽って憎しみあう関係を生み出す張本人はそれらの国々の権力者たちとわれわれの国の支配者たちなのである。むしろ中国や北朝鮮の人々と手を結び、こうした支配者たちの誤ったイデオロギーを告発すべきなのだ。このことが「戦争」を起こさせないためのもっとも基本的な認識であり、われわれはこのことを肝に銘じておくべきだろう。

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