« 社会の中に自分の居場所を見つけられない若者たち | トップページ | 戦争を生きた芸術家たちの実像に思う »

2015年12月13日 (日)

危機と混乱の時代への予兆---私たちに明日はない?

 不要なモノやコトを「必要化」させることでむりやり消費を拡大させ、「経済成長」と銘打って、世界中の資源を浪費し労働力を搾取し、それによって生まれた莫大な富は一握りの資本家達やそれを代表する国家指導者や官僚に握られ「国際競争力強化」のために注がれる。悪しき競争は激化するばかりだ。その一方でそれが原因で地球の自然環境は急速に荒廃し、人口が急増し、社会の年齢構成がバランスを欠き、世界全体が巨大な危機に向かって行く。世界中が大きな「負のスパイラル」に巻き込まれつつあるようだ。

 EUではシリア内戦による難民問題をやテロ事件を契機にポピュリズムが台頭し、右翼政党が進出する。アメリカでも潜在する人種、宗教差別が顕在化し、銃の乱射事件や無差別テロが頻発している。世界中でネットやマスコミ上で過激な言説を吐く人物に人気が集まる。そしてこれをチャンスとばかりに政治家や資本家たちがその世情を利用してうごめき回る。
 その中で、安倍政権はインドに原発や新幹線輸出の足がかりをつくり、「インフラ輸出」という国策を打ち出すことで、日本の大資本を後押しする。フクシマへの反省などどこにもない。次は兵器軍事技術輸出への手を打つだろう。安倍は歴史への反省というものがいかに重要であるかを少しも理解しない指導者なのである。またその安倍と同盟を組んだ、かつての「中道左派」公明党もひどいものである。自民党との政権の座を維持するために、高齢者の増加による社会保障に要する予算は貧困層の犠牲を承知の上で消費税のアップで賄うと公言しつつ、次の選挙での得票があやしくなってくると、正義ぶった選挙対策で食料品への軽減税率を主張、そのため社会保障予算は目処が立たなくなった。その一方で自公連立政権は莫大な国家負債を抱え、赤字国債の発行はますます次世代への負担を大きくしている。
 なんということだろうか! このままでは世界全体が経済の大混乱と無意味な民族や宗教間での憎しみ合いの激化による戦争への道を歩んでいるとしか思えない。
 人々はこの不安な時代にそれをまぎらわすために宗教に走ったり、目先の娯楽や遊びに没頭することしかできないのであろうか?それは宗教ビジネスや娯楽観光ビジネスという資本の形成を促すだけであって「負のスパイラル」を増すだけなのだが。
 世界中でその人生を資本の成長のために捧げ尽くされ、使い捨てされている膨大な数の労働者たちが次には戦争で互いに殺し合わねばならなくなるかもしれないのだ。そんなことにならないうちに、すべての労働者が事の真実をつかみ、手を結び合い、本当の敵が誰なのかを知り、それを圧倒する力を持つべきときなのではないだろうか?
 たとえいまは切り離され、アトム化した個人や市民でしかなく「ゼロ」に等しい存在であっても、それが歴史的使命としての階級的自覚をもって団結すれば、歴史を動かせる主体になれるのだ。世界の人口の90%以上の人々が同じ立場の人たちであることを知れば、「国家」や宗教の壁など少しも恐れることはないはずだ。階級的自覚を「国民」という形で覆い隠そうとする支配的イデオロギーに対し、その「左からの」補完思想でしかない「リベラリズム」や「市民主義」には到底望みのツナを期することはできない。民主党や維新の党などがそれだ。「国民政党」に成り下がった日本共産党も同水準としかいえない。
それらの政党がたとえ「国民連合政党」を結成しても同じである。中身は何も変わらないからだ。
 さて、もう人生の残りが多くない私がこのようなことを叫んでいてもしょうがないのであって、次世代を背負う若者達がこうした問題を真剣に考えて欲しいと願うばかりである。

|

« 社会の中に自分の居場所を見つけられない若者たち | トップページ | 戦争を生きた芸術家たちの実像に思う »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/210651/62860389

この記事へのトラックバック一覧です: 危機と混乱の時代への予兆---私たちに明日はない?:

« 社会の中に自分の居場所を見つけられない若者たち | トップページ | 戦争を生きた芸術家たちの実像に思う »