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2017年4月12日 (水)

こんな安倍政権がなぜ支持率が高いのか?

 シリアでのサリン(トルコ保健相が確認している)を使った反政府側市民への攻撃で、80人以上が殺され、多くが子供であったという事件に、アメリカがすぐさまこれをアサド政権の仕業として、政府軍側の基地をミサイルで攻撃・報復した。この事件に関しては、分からないことが多く、前回と前々回の私のブログでも書いた様な「想定」もあり得るという情況の中で、安倍政権はただちにアメリカの行動を支持した。

 その後イタリアで行われたG7では岸田外相も参加したが、ほぼ全回一致で、アサド政権の非人道的攻撃とそれに加担しているロシアを非難する声明が発せられた。もちろんロシアはこれに鋭く反発し、G7が化学兵器がアサド政権による仕業と決めつけたことに反対し、アメリカのミサイル攻撃を「侵略行為」だと決めつけた。G7諸国はトランプ政権の政策を「忖度」したのだろうか?
 一方、同時進行している北朝鮮の核ミサイル開発とアメリカ、韓国、日本への挑発的行為に対して、アメリカは、このまま行けばアメリカを攻撃範囲にとらえる大陸間核ミサイルが開発されてしまうので、いまのうちに北朝鮮を軍事的にたたく必要があると判断し、中国に北への圧力をかけるようプレッシャーをかけ、中国が有効な手を打てなければアメリカ独自に行動すると脅しをかけている。
 これに対応してアメリカの空母か朝鮮海域に向かっているが、日本の海上自衛隊がこれに従って「訓練行動」をともにしている。
 こんな危機的状況の中で、安倍政権は、南スーダンを巡る稲田防衛大臣の不透明な行為やとてもシビリアン・コントロールとは思えない一方的な行為や発言を繰り返す防衛大臣を容認している。つまり安倍政権はいまの危機的世界情勢を客観的にとらえることができていないのである。
 他方で森友学園問題で明らかになった右翼偏向思想を教育するための学校建設への実質的な莫大な資金援助と政治力の行使を行い、それを政治家による指示ではなく監督官庁側の「忖度」と見るのかどうかなどを巡る国会でのゴタゴタの過程で、事実の言い逃れをしながらも、教育勅語を学校教科に持ち込むこと自体は否定しないという発表を行った。
  文科省は、道徳の教科書に口出し、教科書会社に「伝統的日本のよき道徳」を強要する。教科書会社は安倍政権の意向を「忖度」して文科省に受け入れられる内容にする。
 こうしていま暗黙のうちに子供たちや若者におおきな思想教育の圧力がかけられている。先日の政府側の世論調査で、いまの若者の半数以上が「いまの生活はそれなりに幸福だ」と感じているという結果を出した。政府側の思想教育の成果が上がってきたのかもしれない。
 こうした若者の「保守化」の背景にはオリンピックやスポーツの世界で「がんばれニッポン!」キャンペーンがマスコミを通じてこれでもかこれでもかと行われており、「国民意識の向上」が図られていることも大きい。若者たちに「ニッポンはこんなに素晴らしい国だ!」という意識をどんどん植え付け、いまの日本が置かれているその真実の姿を見ようとしない雰囲気を作り出している。
 やがてこうした思想や「空気」のもとで育った若者たちは、いったん危機あらば、「祖国のために喜んで命を捧げます!」と進んで戦争に加わる兵士になっていくのかもしれない。
  「お国のため」という精神の吹き込みは、「自分という主体」を無にすることによって「自分」と同じような主体である他民族や他国の人々を殺しても良いという意識に置き換えさせてしまう、恐ろしい「洗脳」なのである。
 私を含めてあの戦争の時代を知っている人たちも残り少なくなってきたいま、若者たちにこの事実を分かってほしい。そして安倍政権のおそるべき欺瞞制を理解してほしい。

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