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2017年6月 6日 (火)

三内丸山集落と白神山地(その2)

 (その1より続く) そして、彼らの共同体を支えていたのはその背後にある広大なブナ林であったと思われる。そこで得られる木の実や動植物の採取によって彼らは生活していたのである。そして彼らの共同体は数千年に渡って存続した後、他民族の侵入によって突然終わってしまった。しかし広大なブナ林だけは自然界のさまざまな変化に対応しながらそのまま今日まで存続しているのである。

 そこはまことに荘厳な気配に充ちていた。ブナの巨木はまるで人間どもを見下ろすように厳然としてそびえ、冬はすべての葉を落として雪に耐えて眠り、春になると再び美しい緑の葉をつけて大地を覆った。夏でも日差しの少ない森の大地には驚くほど多くの種類の植物が生きていた。命つきて倒れた巨木が朽ち果てて横たわり、そこにキノコが育っていた。
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 そしてこの 8000年も前から存続している広大なブナ林は、いまでも当時のように、遙か山並みの空に溶け込むあたりまで果てしなく続いている。
いま人生の終わりに近づいている私は、このような広大な大地の一部になることができれば、これまでのさまざまなつらく苦しい記憶は浄化され、安らかに大地を形成する元素に戻れると感じた。

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