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2018年10月13日 (土)

朝日新聞"GLOBE"特集での問題:ギグ・ワーカーの行方

(前回からの続き)
  次に「新時代のフリーランスがもたらすものは自由か格差か」というテーマは、グローバル資本の支配の元で労働賃金の差を利用するために国境内に閉じ込められていた労働者たちが、SNSやITにより国境を越えて流動化し始めたことを意味する。この問題は「自由か差別か」ではなく、「差別の国際化」である。
  これまで「貧困国」の労働者の低賃金長時間労働によるグローバル企業の莫大な利潤からの「おこぼれ」で「労働者の幸せ」を演出し、モノをたくさん消費させる生活を生み出してきた支配層の意図の元で「豊かな生活」を営んできた頭脳労働者たちは、いまAIによって職場を追われつつあると同時に、個人営業の「ギグ・ワーカー」による労働力の国際的流動化によって急速に「高額賃金労働者」としての存在意義を失いつつある。
  いまや富裕国と貧困国の差別や富裕国内での格差よりも、国境とは無関係な資本家側の判断にもとづく「能力の差」による差別の国際化が進みつつあるのだと思う。国境を越えて「能力ある」人はリッチになれるが、「能力のない」人は貧困に陥っても仕方ないという「人間観」。このことは「人間の能力」とは何か、そして「諸個人の存在意義」とはいったい何かという大きく重要な問題とも関係してくるだろう。
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 (続く)

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