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2019年5月20日 (月)

経済成長ってナニ?(基本的問題について考えよう:1)

 いま地球温暖化による自然環境悪化の危機が叫ばれ、二酸化炭素排出量の削減が求められている。経済成長が進むと温暖化も進む、これはまぎれもない事実である。だから経済成長を押さえねなければダメだと言えば、そうなれば世界経済が破綻するという。自然エネルギーの利用を新産業として育成すれば経済成長が維持されたまま温暖化も防げるという。しかし、その膨大なエネルギーをいったい誰が何のために使うのか?今の経済は必要もないモノを次々生みだしてそれをドンドン買わせて捨てさせることで成り立っているのではないか?つまり無駄の生産でしか生き延びるこことができなくなっているのがいまの資本主義経済ではないのか?それを「生活が豊かになった」と思わせるのがいまの支配層のイデオロギーだ。その中で人々は自分の人生はモノをドンドン買うことにあると思うようになり、生活にモノは増えるがドンドン心の中身が薄くなっていく。モノをドンドン買える生活のためにはお金が必要だし、子どもが将来いい就職先に雇ってもらえるための教育にも「ハンパない」金がかかるので、そのためにいやな仕事でも我慢して長時間働かねばならない。そして頭の良い人間はうまく金儲けのできる世界へと泳ぎ出し、富裕層や支配層になっていく。しかしフツーの人間はだんだんこういう生活に疲れてきて落ちこぼれていく人もドンドン出てくる。そしてそこから一瞬でも解放されたい人は「バーチャル」なゲームやファンタジーの世界に逃げ込む。こうして世の中の「格差」が可視化されていく。

 そもそも「経済成長」ってナニ?こういう生きにくい現実をビジネスチャンスとしてとらえ、その中で少しでも金を儲けて資本を蓄積していくのが資本家的企業だ。要するに「経済成長」=「資本の成長」なのだ。その証拠に、20日の内閣府発表では1〜3月期GDPが昨年10〜12月期より0.5%増え、これが1年続いてとすれば年率換算で2.1%のプラスなんだそうだ。われわれの生活は少しもよくなっていないのに、2期連続プラスだといって平然としている。もっともその中で、外需部門での輸出のマイナスが輸入のマイナスより小さかったからマイナスどうし差し引きしてプラスになるという訳の分からない計算をしてのうえのことだが。

 こうして「経済成長」によって資本の蓄積が進むが、社会保障費などへの国家財政は借金がかさんで首が回らなくなっているので、ちっとも生活が良くならないで困っている労働者たちが乏しい賃金から自分たちの生活で必要なものを買うたびに「消費性」として支払わされたオカネで賄おうというのだ。なぜそれを儲けている資本家企業から払わせないのだ!

 しかもこの「経済成長」の中でわれわれの人生の中身はすべて「商品化」され金儲けの対象となる。それは決して「人類の成長」ではない。そもそも競争で個人的富を増やすことが原則の資本主義社会を支えるための「経済学」は限られた地球資源をもっとも有効にしかも長く人類の存続のために用いることができるように、無駄なく必要なモノだけをつくりながら、人類社会全体が地球環境の一部としてその物質代謝を支えていく方法を考えるという経済の原則を忘れ、それと真っ向から対立する方法で「経済成長」を捉えている。これを資本主義経済の矛盾といわないで何という!

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