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2020年3月17日 (火)

コロナウイルスとそれによる経済的打撃をもっとも受けている労働者階級

 いまコロナウイルスの世界的大流行で世の中はパニック状態になっている。毎日働いて賃金を得ないと生活できない労働者にとっては、自分自身がウイルスにやられてしまえば、回復するまでの期間は通常の賃金がもらえなくなり、たちまち生活のやりくりが苦しくなるのであるが、それに加えて子供の学校が長期休校になれば夫の収入を補うためにパートで働く妻が仕事をやめて子供の面倒を見なければならなくなり、その収入も断たれることになる。ウイルスと経済的打撃はこうしてまず労働者の生活を襲う。

 しかし世の中では、株式市場での株の大暴落があたかも世の中の終わりのように報じられている。株に投資して人のカネを右から左に動かすことで儲けている投資家たちにとってはパニックであろうが、日々の生活のために毎日一生家明働いている人々にとっては何も関係ないはずだ。ところが、株が下がると、企業の「価値」が下がり、経営資金集めにも影響がでると同時に、株の評価の根拠となっている企業の売り上げがストップすることで企業の経営が立ち行かなくなれば、たちまち雇用されている労働者は一時解雇となる。これが長引けば、その企業は倒産してしまうかもしれず、そうなれば労働者たちは路頭に迷うことになる。

 しかしもっと大変なことは、ウイルスの流行阻止のために人々の行動が大幅に制限されれば、社会的生産〜流通のサイクルが事実上ストップしてしまい、社会全体で人々の生活に必要なモノが入手できなくなり、その日からどう生きてゆけばよいのか分からなくなる。この機に乗じて生活必需品を買い占め一儲けしようという連中が必ず現れるが、世の中では、生活必需品の争奪戦が始まる。

 これに対して資本家代表政府はなすすべを持たず、中央銀行を通じて市場の救済のために企業が必要な資金をばらまき、景気を支えようとするが、いまさら市場にオカネをばらまいてもウイルスが尻込みするわけはなく、ストップした生産、流通が動き出すわけでもない。それを知っている「リアリスト」の投資家たちはだからどんどん株を売って株式市場は大暴落する。だが政府は「金融市場は依然としてしっかりしており、これは金融恐慌ではない」だなどと言い訳をしている。その間にも労働者たちの生活状態はどんどん悪化して行く。いつ終わるとも分からないウイルスの脅威にほんとんど絶望的な思いをしている。しかし、政府高官や日銀の連中は金融市場の動向や企業の景況感しか見ておらず、労働者階級の現実を知らない。

 いまどうすればよいのか?まずはウイルスとの戦いに勝たねばならず、それには生産・流通の現場で働く労働者や、苛酷な医療現場で働く医療労働者を政府が全力でサポートし、株式市場や金融市場などに目を奪われてはならないはずだ。それができない政府などわれわれはいらない!

 

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